全国JCなでしこ女子部会 部会長 榊原 裕美

2025年度スローガン「Life is beautiful」

 青年会議所に入会した2009年、当時のJCのイメージは、いつ終わるか分からない長い会議と懇親会、男性中心の真っ黒なスーツの集団。ここで女性である私が責任ある役割につくことは絶対にないと思っていました。最初にその壁をはずしてくれたのは、近隣で活躍する女性メンバーの存在で、世間的にも女性リーダーは珍しい時代の、真っ黒のJCの中で、色とりどりに活躍する姿はとても輝いて見えました。
 全国の女性メンバーと繋がりたいと思い、私は設立と同時になでしこ女子部会に入会しました。同時に、LOMでも様々な役割にチャレンジしましたが、会議の意思決定、運営が男性中心で進められる中、感覚的にしっくりこないこと、それをうまく表現できないもどかしさを感じる時も多くありました。そんな中、なでしこの先輩方から、決して男女の枠で考えないこと、リーダーシップにも多様な形があること、貴方らしく感じたことを示せば良いと教えていただきました。このご縁はJC卒業後のライフスタイルも、豊かに彩ってくれています。
 なでしこ女子部会は青年会議所の理念にもとづき、青年会議所の特性と強みを活かしながら、女性の力を伸ばしていく運動とソリューション、品格ある女性経済人の育成を目指して活動しています。私自身もなでしこ女子部会から沢山の機会と成長のきっかけをいただきました。この素晴らしい会を多くの方に広げていきます。

 青年会議所のメンバーは個性豊かで、一人ひとりが異なる魅力をもっています。活動した年代は違っていても、共通の理念を基盤に、日頃の悩みや喜びを共有できる人間関係を築けることが、JCの大きな魅力です。部会内でも新しい繋がりを作って、人生をより豊かで、楽しいものにして欲しいです。なでしこ女子部会では、個性溢れる部会員同士が繋がりをもち、その絆をお互いの活動に活かせるように、交流促進の場を作ります。

 私たちが青年期を過ごす間、女性を取り巻く社会環境は大きく変化しました。男女問わず活躍できる時代となり、私たちは様々な立場の顔をもち、多忙な生活をおくり、仕事では責任ある立場や、重要な判断を求められることも多くあります。しかし、私たちが生きる目的はそれらの課題を解決することではなく、自分らしく生きることでその人自身の存在が輝くのだと考えます。また、男性と女性には性差があり、女性が自分らしく生きていくためには、ライフステージの変化を乗り越え、自身の身体や心としっかり向き合う機会が必要であると考えます。そこで、なでしこ女子部会では、女性が自分らしく生きていくための学びや体験の機会を作ります。メンバーの皆さんには、自分らしく生きる女性のモデルとして、それぞれの地域で輝いていって欲しいです。輝く女性の存在は、周囲にも良い影響を与え、新たな可能性を広げる力になります。

 なでしこ女子部会は設立から13年を迎え、創立時から積み重ねてきた活動やJC関係者からのご協力のもと、充実した活動ができています。そして私たちが活動するこの1年もまた未来へ繋がっていきます。青年会議所の組織運営は時代の変化に対応しながら発展を続けています。同様に、なでしこ女子部会でも運営方法を見直し、いま所属している部会員の皆さんが参加しやすい環境を整えていきます。

 青年会議所で活躍する女性メンバーの数は増えています。しかし割合でいえば日本青年会議所の女性比率は約1割であり、なでしこ女子部会の繋がりを必要としている女性メンバーが潜在的にいると考えます。現役メンバーの皆さんには、部会に参加することで、JC活動をさらに楽しく充実したものとしていただきたいです。今年も積極的に部会員の拡大活動を行い、繋がりが広がる組織として進化していきます。

<2025年度 活動方針>
・女性が自分らしく生きていくための学びや体験事業
・部会員同士が繋がりを深められる交流事業
・継続的発展を見据えた組織運営
・会員拡大