部会長 井上 有紀


「想いを繋ぎ、未来へ」

 私と全国なでしこ女子部会との出会いは、2016年のことです。WE BELIEVEに掲載されていた日本JCシニア・クラブ拡大支援委員会とのサマーコンファレンスでの事業『最強の女性拡大方法…女性の気持ち全て告白 …』へ参加させていただいたことがきっかけでした。拡大セミナーと呼ばれる講演にはもちろんこれまで何度も参加させていただいてまいりましたが、現役の女性理事長や直前理事長がメインで登壇されるセミナーを拝聴するのは初めての体験でした。当時、次年度の理事長予定者としての活動が始まったばかりの私にとって、ご自身の経験からしか紡ぎ出され得ない、女性リーダーのリアルなお言葉の数々を聞き、その凛とした、しなかやかでたおやかなお姿を見せ ていただいたことは、言葉にできないほどの衝撃であり、感動でした。
 シングルマザーで2人の子どもを抱えての入会。思うように活動ができないジレンマに苛まれたこともありました。幾度となくやめようと思ったこともありました。それでもその度に沢山の方々に助けていただき、支えていただいたからこそ、JC活動を続けることができました。そして40歳を迎える最終年度、理事長という身に余るお役目をお預かりさせていただくことになった、そんな私の経験も、いつか誰かのお役に立つことができるのかもしれない。理事長としての一年間を無事に終えたあかつきには、私もなでしこ女子部会へ入会させていただき、素晴らしい経験と学び、出逢いをいただいたJCへ、自らの経験を語ること、伝えることで、未来への恩送りができたら。私となでしこ女子部会とのご縁は、こうして始まりました。

「感謝」の想いを繋ぐ

 本年度、全国JCなでしこ女子部会は創立10周年を迎えます。10歳といえば、近年学校や地域行事等でも盛んに行われている「二分の一成人式」の年にあたります。「二分の一成人式」とは、子どもの成長を祝うと共に、大人になるまでの折り返しの年齢を迎えた子どもが「大人になっていくことへの自覚と、家族をはじめ自分のまわりの人々への感謝」をもつようになることが目的である、と言われています。なでしこ女子部会もまた、この10年という節目の年に、改めて部会としての存在理由、存在意義を再認識し、この先の5年、10年先のあるべき姿に向かい、部会員一同心をひとつにして新しいビジョンを描いていきたいと考えます。そして、これまでの礎を築いて下さった諸先輩方、支えて下さった皆様への感謝の想いを、次の世代へと大切に繋いでまいります。

「共感」「共鳴」の想いを繋ぐ

 SDGs Goal5に「ジェンダー平等を実現しよう」とあります。ジェンダー平等とは、性別等の属性に関わりなく自分らしく生きられる社会の実現であり、それらを根拠とした無意識の偏見=アンコンシャスバイアスへの気づき、人々が皆、互いの個性の違いを認めて尊重しあい、それぞれの特性と品格を磨いてこそ、明るく豊かで健全な社会を目指すことができるものと考えます。
 日本では、女性の政治家や管理職に占める割合は低く、その一方で、男性の育児休暇取得率や家事負担割合は低い、と言われています。青年会議所においては、理事長をはじめとする役職者の割合はおろか、全体の会員比率においてもいまだ女性会員の割合は1割に満たないのが現実であり、女性会員はたった一人しかいない、あるいは存在しない、というLOMも決して少なくありません。
 なでしこ女子部会では、女性会員が抱える問題解決への取組み、結婚や出産、子育てといったライフイベントに対応できる組織づくりへの支援を行うと同時に、地域や世代を超えた様々な交流の機会を提供してまいります。日本の青年会議所において、女性はまだまだマイノリティーな存在であるからこそ、わかり合える、話し合える、共感できる想いが沢山あります。育LOM宣言しかり、JCウーマンしかり、女性活躍推進を目的とした様々な取り組みが活発に行われている今だからこそ、当事者である私たち女性一人ひとりが、どのように想いを形にし、行動をおこしていくのか、その真価が問われているのだと考えます。共感は共鳴を呼び、やがて共振へと発展します。日本青年会議所の支援団体であるなでしこ女子部会の本質を追求し、青年会議所全体の組織力向上に寄与する活動を展開してまいります。

未来へ繋ぐ、組織運営

 創立から10年の時を経た今、組織として、変わらないもの、変わっていかなくてはならないものがあります。なでしこ女子部会の設立趣意書にある「青年会議所の特性と強みを活かしながら、女性の力を伸ばしていく運動とソリューション、品格ある女性経済人の育成に、注力していく」という根幹は、どのように時代が移り行こうともゆるぎないものです。しかしながら、2020年、新型コロナウィルスの感染拡大という未曽有の事態が起こり、めまぐるしいスピードで世の中が変化している今、時代の変化に応じたより柔軟な組織運営がなでしこ女子部会にも求められています。
 本年度は、定款の見直しをはじめ、会員がより一層部会の活動にコミットできるよう、有効で迅速な情報共有を徹底すると共に、SNSやホームページにおけるブランディングにも力を入れ、なでしこ女子部会の更なる周知に努めてまいります。
 また、各地会員会議所やブロック協議会等とも積極的な連携をはかり、今後ますます多様化する組織づくりの支援、そして、一人ひとりが自らの経験に基づいたそれぞれの「JCストーリー」を後進に伝えられる講師の派遣、育成にも、引き続き尽力してまいります。

結びに

 なでしこ女子部会のロゴにも使われているピンク色のなでしこの花言葉は「純粋な愛」と言われます。その言葉通り、邪念や私欲のない、ひたむきでまっすぐな想いを、大きな花束にして、次の10年、更にその先の未来へと。オールなでしこで、大切に繋いでまいりましょう。

<2022年度 活動方針>

1.創立10周年記念に関する事業の実施
2.会員同士の親睦交流、並びに意識向上に関する事業の実施
3.効果的なブランディング及び周知活動の実施
4.部会の円滑かつ適切な運営